「前に出なさい」- Quote from Anita Baker’s twitter

若者たちへ あなたのダンスや音楽のアート、創りだしているものは、ウォール・ストリートや大学のキャンパス、世界中あらゆるところにあふれている。それなのに、あなた自身の姿は見えない。
前に出なさい。

あなたたちの創作は強奪され盗まれ、水で薄められ、模倣されている。そこにある魂や精神の欠如は、本来の器でしか満たされることはない。
前に出なさい。

アートに生きる一族の先達たちは進み続けているし、故郷に戻りあなたたちが使うための/あなたたちが存在するためのエネルギーを残したものもいる。あなたたちが求められている/必要なのです。
前に出なさい。

twitterで見かけたベテランシンガー、Anita Baker1による呼びかけ。
このへんの世代の人たちは、こういうことを感じているのだな、と。そういう意義を感じたのでまとめてみました。
一応、和訳もしてみましたが、まだ意味を取りきれていないと思うし、もしそこがつかめていたとしても日本語にできるかというとかなり厳しい。

そもそも、主題になっている“come forward”。
「前に出なさい」と訳しましたが、なんだかすごく上から目線に響くし。しかし「前に出て」だと弱い。「出ろ」も違う。「前」にしたって、「世に出る」「外にでる」いくつもの読み取り方ができる。“I don’t see YOU”も、最初は原義に従って「あなたたち自身のことが」としていたけれどが、文全体としては複数対象でも、呼びかけとしては「あなた」の方が伝わりやすいかもしれない、と考えて書き直しました。

翻訳が難しいとか、自分の下手くそさをお見せしたいわけではもちろんなく。けっきょく細かいニュアンスというのは違う言語では表現できないし、そのために思い切り言葉を変えると、もう自己の二次創作と割り切るしかない。

日本人がイメージしている「翻訳」の不可能性が伝わりやすい例ではないかと思います。

  1. “Sweet Love”などの名曲で知られるシンガー。

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